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スピンがついているから新潮文庫が好き

文庫本についている栞紐のことを『スピン』というらしい。これは最近観たTV番組を通して知った。

元々は業界用語らしいのだけど、私が知らないだけで読書家の間では常識なのかしら?

私は『紐』って言ってるけど・・・だって紐じゃん。



その紐、改めスピンは、文庫本では新潮文庫星海社文庫(一部)のみついているのだそう。


以前から『なぜこんな便利なものを他の出版社はつけないのか?』と思っていた。

結局コスト的な問題なんだろうと勝手に結論づけていたが、どうやらそういうわけではないのかもしれない。


スピンをつけることで得られるメリットと引き換えに、あるデメリットが生じるようだから。



そのデメリットとは、本の上部がきれいに揃わずガタガタの仕上がりになるということ。
どうやらスピンがついている為にうまく断裁が出来ないそうなのだ。
実際に私の手元にある新潮文庫を見てみたが、確かに他の出版社の本に比べガタガタしている。

新潮文庫の特徴(その1)
本の中に焦げ茶色の紐が入っています。専門用語でこの紐をスピンと呼びます。栞の役目を果たして尚且つ落とすことがない優れものです。製本の過程でこのスピンを最初にカバーに貼り付けます。結果として文庫本の上側を断裁できません。このことを天アンカットといいます。スピンと天アンカットはそういう関係です。因みに、他社文庫は3方断といって上側も断裁している文庫本も多々あります。


https://www.shinchosha.co.jp/bunko/about/


じゃあスピンのついているハードカバーの本もそうなのかと思い、確認してみたが、ハードカバーの本はどの出版社もスピンがついているにも関わらず滑らかにカットされていた。
スピンがついていると技術的に無理という訳ではないようだが、文庫という安価な簡易本の場合はそういうもののよう。
(厳密に言えばやっぱりコストの問題なんだろうとは思う)




デコボコは気になる人は気になるのかも。私はそんなに気になりません。



ただ他の出版社がスピンをつけない理由はどうもそれだけではない模様。
どうやら巷にはこのスピンがついてなくても気にならない人も多いらしい。

確かにどうしても必要かと言われると、別に無くても問題はない。
自分で栞を用意すればいいだけの話だし、挟めるものであればレシートでもなんでもいいわけだから。


中には必要どころかむしろ邪魔だと感じる人もいるらしい。


これに関しては想いもよらなかった。まさか栞紐を邪魔だと思う人がいるとは・・・・。
邪魔なら切ればいいのでは?とも思ったが、完全に取りきれるものではない為、それはそれで見た目がよろしくないと感じる人もいるのかもしれない。



上部の仕上がりを取りスピン無しを選ぶか、上部の仕上がりを無視してスピンをつけるか。


見た目か、利便性か。


結局好みというか、人によりけりなわけでどっちでもいい。本の中身で勝負!そう各出版社は考えているのかもしれない・・・知らんけど。
(でも実際そうだ。消費者は出版社で本を選ぶのではなく、読みたい本の内容で選ぶから)



個人的にはスピンありの方が好きなので、新潮社、星海社以外の出版社にもお願いしたい。でも紐付き、紐無し文庫が全体で半々ではなく、この2社のみということを考えるとコスト云々できついのかな。そう考えると新潮社はスゴい・・・のかも知れない。




ちなみに新潮文庫創刊100周年ということで、現在スピンの色が茶色から黄色に変わっているらしい。


今度本屋にでもいって確認してこよう。